WIRED宇宙のサーチライト:卵星雲の「接写」画像2012.5.3 23:39

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宇宙のサーチライト:卵星雲の「接写」画像

2012.5.3 23:39 宇宙

 中心にある星から2本のサーチライトのような光が放たれている『卵星雲』。ハッブル宇宙望遠鏡が、これまでで最も詳細に撮影することに成功した。

 死にかけている星が、塵に覆われたその墓場を貫いて2本のサーチライトを投げかけている状態の、これまでで最も詳細な写真をハッブル宇宙望遠鏡が撮影した。

 天文学者によると、この『卵星雲』[Egg Nebula:CRL 2688]は、37年前に発見された。塵とガスで厚く覆われているため、地球から約3,000光年と比較的近い位置にあるにもかかわらず、ぼんやりしていて観察が非常に難しい。

 卵星雲では、塵とガスでできた「繭」が、その中心にある老齢の星によってランタンのように照らされている。太陽よりもやや大きく、温度も高いこの中心星は、燃料としていた水素をかなり前に使い果たし、さらに重い元素を融合させつつ、赤く巨大な星に膨張しており、最終的には外側にあるガスのほとんどを放出する。そのガスが現在、恒星風によって星のわずかに残っている核から吹き飛ばされている。

 なぜ光がこのような特殊な形になるのかについては、天文学者にもわかっていないが、米航空宇宙局(NASA)のプレスリリースでは、この星が実際には連星の構造になっているからかもしれないと説明している。

 いずれにしても、この厚い塵が繭のようになっている状態は、あと1,000年ほどで終わる。約10,000年後には、卵星雲のガスは消散し、その後は残された星の核(白色矮星)が数千億年にわたってくすぶり続けると見られている。

 [卵星雲は、原始惑星状星雲のひとつ。原始惑星状星雲は、後期漸近赤色巨星分枝から惑星状星雲へと進化する途中の天体とされる]

 今回の新しい画像は、ハッブル宇宙望遠鏡で2003年に撮影された卵星雲の写真(以下に掲載)と比較するとかなりの「近接撮影」になる。2003年から6年後に、宇宙飛行士が宇宙遊泳によって、ハッブル宇宙望遠鏡に広視野カメラ(WFC3)を設置した。今回の画像は、この最新鋭のWFC3で撮影されたものだ。

TEXT BY DAVE MOSHER
TRANSLATION BY ガリレオ -平井眞弓/合原弘子

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