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WIRED
無実の人を牢獄へ? 「虚偽の記憶」を減らす方法
われわれの記憶は、実際には想起するたびに常に書き換えが行われる、事実とは異なるストーリーの集合だ。証人の記憶のみを根拠とする裁判による誤審も多いなかで、その危険性を改善する方法が研究されている。

人間の記憶における最も大きな虚偽は、それが偽の記憶であっても真実のように感じられてしまうということだ。われわれの記憶は、過去を切り取ったスナップショットのように見えるが、実際には想起するたびに常に書き換えが行われていく、事実とは異なるストーリーの集合なのだ。
9.11同時多発テロ事件の記憶について考えてみよう。ニュー・スクール大学のウィリアム・ハーストとニューヨーク大学のエリザベス・フェルプスらは、過去10年間にわたって、あの悲劇的な出来事に関する人々の記憶が着実に低下していく過程を追跡している。まずは、攻撃の発生直後に記憶を調査し、次に1年後に調査したところ、すでに記憶の細かい部分の37%が変化していることが明らかになった。最新データはまだ公表されていないが、記憶されている「事実」のかなりの部分が変化していることが予想される。
こうした「虚偽の記憶」は、われわれの個人的な過去に影響するだけではなく、社会にも大きな影響を与える。年間75,000件以上の起訴が、第三者の記憶のみを根拠としているからだ。
[冤罪問題に取り組む非営利国際的組織である]『イノセンス・プロジェクト』によると、後に覆される有罪判決の約75%は、誤った目撃証言に基づいて下されているという。
偽証は重罪だが、事実と異なる目撃証言の大多数は、故意や意図的なものではない。過去の記憶を呼び起こすという行為そのものが記憶を変化させることが、明らかになっている。われわれの記憶は常に変化しており、過去の出来事の詳細は、現在の心情や知識によってゆがめられているのだ。ある出来事を思い出せば思い出すほど、その記憶の信頼性は低くなっていく。
それでは、誤った目撃証言によって有罪判決が下されてしまうような悲劇をどうしたら防げるのだろうか。オーストラリアのフリンダーズ大学のニール・ブリュワー博士は、警察の面通しに着目した研究を行った。面通しとは、複数の外見の似た人物を目撃者に見せて、その中に容疑者がいないか確認させるものだ。
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