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あなたも透明人間に? 最新のAR技術はここまで来た
とにかく、この空間にいる人間は、黒電話のベルの音とともにその姿を消されてしまう。これもすべて、彼らAR三兄弟がAR技術でつくったシステムとストーリーによって体感できるものだ。川田は言う。「ARというと、マーカーをカメラが認識するとイメージが立ち上がるという印象があるかもしれませんが、現状はもっと進んでいます。今回、マーカーはおろか、肉体まで省略してしまいました。自分の肉体が省略されてしまうことの違和感、その不思議な感覚を実感してもらいたいですね」。
川田によると、存在を消してしまう今回の技術は、拡張現実というよりも「減損現実」と呼べるもので、今後はセキュリティ関係の分野で活用されることになるという。「例えば、テレビの生放送で、突然脱ぎ始めた女性がいたら、その姿を一瞬にして消してしまえるようになるってことです」。例えまでもが面白いのはさすが川田である。
最新のAR技術を駆使して、それを誰もが楽しめる仕掛けにしてしまうストーリーテリング力。アート、サイエンス、テクノロジーの間から生まれてくるまったく新しい表現のかたちは、まさにAR三兄弟の真骨頂と言えるだろう。透明人間になりたかったら、3月22日(木)までにアーツ千代田 3331の地下へ。しかもなんと入場無料である。まあ透明人間なんだから、どこでも無料で入れるのは当たり前か(?)。
余談だが、今回なぜ彼らは見慣れた白衣&ヘルメット姿でなく、ダサいパジャマ姿だったのか? そこを聞くと川田は「さっきまで冬眠してて、やっと起きたばっかりなんです。だからずっとTwitterで寝言ばっかりつぶやいてました」。どこまでも物語じみた男である。
『ワンダーランド一〇一一〇』
~3月22日(木) @アーツ千代田 3331 地下1階 B104, B105
東京都千代田区外神田6-11-14 tel.03-6803-2441
開廊11:00~20:00(開場の30分前まで入場可) 入場無料
※ もうひとつの展示は建築家ユニット「assistant」によるもので、こちらも必見。なお、AR三兄弟と評論家の宇野常寛のトークセッションが3月17日(土)の17:00より同会場で行われる。彼らの楽しい話がうっかり聞けてしまうかも。
AR三兄弟 AR3Bros.
ALTERNATIVE DESIGN++所属の未来開発ユニット。川田十夢(長男)、髙木伸二( 次男)、小笠原雄(三男)で構成される。JUKI在職中から、メーカー内外の広告、システム開発、特許発案、展示会プロデュースなとどにかかわる。2010年5月にALTERNATIVE DESIGN++として独立。 現在は、さまざまなメディアを通じて、既存の枠にとらわれない新作の発明と発表を続けている。 主な著書に『AR三兄弟の企画書』〈日経BP〉、『AR(拡張現実)で何が変わるのか ? 』〈技術評論社〉がある。現在「欽ちゃん&香取慎吾の全日本仮装大賞」への本選出場を画策中!
TEXT BY WIRED.jp_D
PHOTOGRAPHS BY WIRED.jp_M
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