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【エベレストへの道】三浦隊との80日(6) (1/2ページ)
このニュースのトピックス:地球の頂点へ 三浦雄一郎、75歳の挑戦
アタック隊が高度馴化(じゅんか)のため上に上がってしまうと、ベースキャンプ(BC)滞在要員は暇になる。
「氷河に遊びに行こうか」
ある日、通信担当で三浦雄一郎さん(75)の長男、雄大さん(42)、カメラマンの毛利立夫さん(52)と産経隊の4人で、BC周辺を歩いてみた。毎日おいしい食事を3食作ってくれる食料担当の藤嶋弘徳さん(68)は、久々の“休日”をのんびり過ごしている。
BCは広い。アップダウンもあり、散歩はけっこうな運動になる。北大山岳部出身の毛利さんの足は速い。テント群を抜けて氷河に入り、氷の山をどんどん登る。トラバース(横にルートをとる)したり、蒼氷によじ登ったり、たっぷり2時間遊んだ。
陽が昇れば起き、暗くなれば眠る、しかない。そんな高所で、三浦隊は思い思いに時間を過ごしていた。
◇
パソコンなどを置いて「通信基地」に使っていた半径2メートルのドームテントは、隊員の憩いの場でもあった。各自が持ち込んだ本や漫画、日本から送ってもらった新聞や雑誌はここに置き、各自が自由に読む。夕食後は早坂カメラマンの秘蔵(?)DVDの「上映会」も開かれた。
隊員の間でブームになったのは、雄大さんが持ち込んだ漫画『デカスロン』。山岳漫画の『岳』や、登攀(とうはん)隊長の村口徳行さん(52)が持ち込んだ『スラムダンク』も「今ごろ?」ながら結構人気だった。
早坂カメラマンと雄大さんの「暇つぶし」は、もっぱら携帯ゲーム。三浦さんの次男の豪太さん(38)は「最近『お絵描き』に目覚めた」といい、小さなスケッチブックに色鉛筆で山の風景などを描いていた。一度、妻の加恵さんを描いた絵を見せた日本人女性に「妖怪?」と言われ、相当へこんでいたが…。


