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【114の金物語(50)】1968年メキシコシティー大会 体操・男子種目別鉄棒 中山彰規
種目別最後となる鉄棒で、中山彰規はつり輪と平行棒に続く1日3個の金メダル獲得に挑んだ。
跳馬では棄権した加藤沢男に代わって出場したが、ほとんど練習できず5位。「沢男に悪いことをした。何とかして一つでも多く日の丸を挙げたかったのに」。平行棒でその失敗を取り返した。そして鉄棒−。
持ち点はボローニン(ソ連)と同じ9・75。そのボローニンが9・80の高得点を出した。次が中山。緊張した表情で鉄棒に飛びつくと、一気にスピードに乗ってウルトラCの連続技。着地でわずかに揺れたが、得点は9・80。ボローニンと金を分け合った。金メダルを量産する中山に場内からヤジが飛んだが、表情を緩め、手を振って観客席に応えた。
大会直前に女子代表の香取光子と婚約。五輪後の全日本選手権では、ともに個人総合優勝という離れ業で結婚に花を添えた。