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「前へ進む」世界記録続出のスピード社の水着 (2/2ページ)

2008.5.7 21:16
記者会見する日本水連の佐野和夫専務理事(左)と上野広治競泳委員長=7日夜、東京都渋谷区の岸記念体育会館記者会見する日本水連の佐野和夫専務理事(左)と上野広治競泳委員長=7日夜、東京都渋谷区の岸記念体育会館

 だが、その後も各国の動揺は収まらない。イタリアオリンピック委員会の医科学研究所が「レーザー・レーサー」の浮力や流動性などを調査するといい、カスタネッティ・ヘッドコーチは技術上のドーピング同然と指摘する。

 日本水連とサプライヤー契約を結ぶ水着しか着用できない日本代表からも不満の声が出た。4月の強化合宿でレーザーレーサーを試着した選手の記録が、一気に縮まり、平井伯昌コーチは「水着が一番心配。メダルの数が確実に変わる」。上野広治監督も、3社に商品の改善を求めた。

 【心理的影響】

 話はもはや物理的な枠を超え、精神面にも及ぶ。「レーザー・レーサー」で男子百メートルバタフライの五輪切符を手にした岸田真幸(アクラブ調布)は「速い水着と分かっていたので、安定剤のような形で気楽に泳げた」と、4月の五輪代表選考会を振り返る。裏を返せば、この水着を使えないことは、「精神的にもハンディを背負う」(平井コーチ)ことを意味する。

 優位性を示す科学的根拠がないことが、話をさらに複雑にする。日本水連と契約する各メーカーとも「これをやりますといって、すぐできるものではない」「発表した商品は最新の自信作」と、困惑を隠しきれない。

 仮にスピード社が日本代表のオフィシャルサプライヤーに名を連ねることになっても、北島康介(日本コカ・コーラ)はミズノと個人的に契約を結び、柴田亜衣(チームアリーナ)はデサントの社員という事情もあり、トップ選手はその後も、難しい選択を迫られることになりそうだ。

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記者会見する日本水連の佐野和夫専務理事(左)と上野広治競泳委員長=7日夜、東京都渋谷区の岸記念体育会館
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