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【風間正人のSports@Biz】75歳の夢舞台 水を差した聖火リレー (3/4ページ)
このニュースのトピックス:地球の頂点へ 三浦雄一郎、75歳の挑戦
「健康寿命」という言葉がある。WHO(世界保健機関)が提唱した指標で、平均寿命から病気や衰弱などで要介護状態となった期間を引いた寿命のことだ。要は健康で生き生きと暮らせる生涯年数で、世界一の長寿国・日本の健康寿命は74.5歳。三浦さんや私の母は健康寿命の瀬戸際にいるということになる。75歳のチョモランマ挑戦は、メタボからの仕切り直しという経緯とともに、単なるギネス記録以上に意味は深い。
要介護予備軍になりつつある母に、そのあたりのことを伝えようとしたら、すでに知っていた。「私も頑張らねばねえ」と話し、“同級生”の動静を気にかけている。
「小さなことを積み重ねることが、とんでもないところへ行く、ただ一つの道」。天才打者イチローの言葉は、一般人からいえば異次元の世界にいるプロスポーツ選手だけのものではない。不摂生を続け重くなってしまった自らの足腰にも問いかけてみたい。そして肉体的精神的な変化を促すスポーツの奥深さにも、思い至るのである。
75歳の挑戦の舞台となるチョモランマだが、同じ時期に国家の威信をかけたプロパガンダの舞台となるのが、残念でならない。北京五輪の聖火リレー登頂である。
騒然となった長野市からソウル、平壌へと移った聖火は5月2日に香港に入って中国国内を巡る予定で、登頂を狙うのは8日か9日という。仏教の国チベットにとって、その頂がいかに崇高な場所であるかについては前回触れた。その点でも聖火の登頂だけはやめた方がいい。そのうえ、三浦さんの夢も影響を受けた。