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曲がり角の聖火リレー ロンドン五輪では国際ルート見直しも…
ロンドンやパリでの中国への抗議行動で心配された長野での北京五輪聖火リレー。大きな混乱はなかったものの、五輪憲章によれば、聖火は「国際オリンピック委員会(IOC)の権限の下にオリンピアで点火された火」で、平和や人類の融合といった五輪メッセージの象徴だ。その聖火が対立や混乱の“火種”なっただけに、聖火リレーは「曲がり角」に立っているといえる。IOCでは2012年ロンドン五輪以降で聖火リレーの在り方を見直すことを検討している。(金子昌世)
リレー前、JOCのある幹部は「リレーのたびに、五輪イメージが悪くなっていくようで、マーケティング的にも心配」と気をもんでいた。一応は無事に聖火をつないだものの、今後の4年間のスポンサーを募る上での“宣伝”にはほど遠い内容だった。
聖火リレーは「古代と現代を聖なる火で結ぼう」と、ナチス政権下の1936年ベルリン五輪で初めて行われ、オリンピアからベルリンまでの約3000キロを約3000人がつないだという。五大陸を巡る形は、04年のアテネ五輪で初めて採用され、今回が2回目。回を追うごとに、演出も派手になり、00年のシドニー五輪ではグレートバリアリーフの海中をダイバーが聖火をつなぎ、史上初の海中聖火リレーが行われた。今回はエベレスト越えが計画されている。
ただこうした事態が続けば、五輪のイメージは傷つき、その影響でスポンサー離れも懸念される。IOC内には、五大陸を巡るような国際ルート実施に批判的な意見も出ている。
また今回、長野をリレーした走者からはスポーツの祭典に「政治が絡むのは残念」といった声も聞かれたが、JOCのある幹部が「(五輪に)各国元首クラスや政治家を招待したり、五輪開催都市への立候補に関しては、財政的な政府保証を求めたりするIOC自体が政治的」と指摘する通り、矛盾も否めない。厳戒態勢下の聖火リレーはそうした矛盾を浮き彫りにした。


