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インドで聖火リレー 数千人が抗議、180人拘束
【シンガポール=藤本欣也】北京五輪の聖火リレーが17日、世界最多のチベット難民約10万人が暮らすインドで行われた。首都ニューデリーでは亡命チベット人ら数千人が抗議活動を行い、フランス通信(AFP)によると、約180人が拘束された。厳戒態勢を敷いたインド政府が妨害行為を完全に抑え込んだ格好となったが、一般住民さえも排除する中で行われた聖火リレーに対し、国会議員からは「ニューデリーは牢獄と化した」との批判の声も上がった。
聖火リレーは当初、9キロに渡って実施される予定だったが、2・3キロに大幅に短縮された。中心部の大統領官邸前からインド門までの直線コースを、有名スポーツ選手や映画スターなど合わせて約70人のランナーが小刻みにリレーした。
治安当局は沿道に約1万5000人を展開する厳戒態勢を敷き、厳しい交通規制を実施、一般住民は沿道に近付けなかった。許可されたのは、動員された中国系住民やスポンサー企業の招待客など。盛り上がらない沿道を横目に、聖火ランナーたちも、中継のテレビカメラに手を振って走るという特異な光景となった。
ニューデリーではこの日、亡命チベット人ら数千人が独自の「聖火リレー」を実施した。「祈りの炎」を灯したランプを掲げ、「チベットに自由を」「中国の聖火は恥辱の炎だ」と叫びながら市内を行進、中心部で抗議集会を行った。
また、AFPによると、聖火リレーのコースに突入しようとした亡命チベット人ら約180人が治安当局に拘束されたという。このほか、インド最大の経済都市ムンバイでも、中国領事館に侵入しようとしたチベット人ら約50人が拘束されるなど、インド各地で反中国デモが繰り広げられた。
当初予定されていた聖火ランナーのうち、厳重な警戒を嫌気し「おりの中で走るようなことはできない」と辞退した女性がいたが、ある国会議員はロイター通信に対し「五輪の聖火は人類愛の象徴であるのに、ニューデリーは牢獄と化してしまった」とこの日の異様な聖火リレーを批判した。


