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【国境を越えて(4)】オグシオと里帰り バドミントン・中島慶コーチ
人気沸騰中の「オグシオ」が絶大な信頼を置く。「試合は2人でするけど、常に3人で戦っているという意識がある」と潮田玲子(24)が言えば、小椋久美子(24)=ともに三洋電機=も「五輪は自分たちのためでもあるし、テイさんのためでもある」。2人を指導して丸4年。テイさんこと中島慶(45)は、最強ペアとともに北京に乗り込む。
東シナ海に面した中国・浙江省出身。現役時代は1986年アジア大会で銅メダル(ダブルス)を獲得。引退後の89年、龍谷大に留学したのをきっかけに、日本で指導者の道を歩み始めた。
旧名は丁其慶。海外遠征が多く、「日本のパスポートなら、大概の国にビザなしで行けるから」と2001年に日本国籍を取得した。両親からは反対されたが、迷いはなかったという。「選手を育てることが一番大事」。祖国・中国と島国・日本。双方から一文字ずつ取り、中島と名乗ることにした。
オグシオとの出会いは、2人の高校時代にまでさかのぼる。ジュニアのナショナルチームで初めて指導し、「情熱があり、能力もある。将来は世界のトップ選手になれる印象を持ちました」。それから数年後。中島が三洋電機に招かれたことで、れっきとした「師弟」となった。
アテネ五輪が夢とついえた4年前とは、2人を取り巻く状況はまるで違う。マスコミには引っ張りだこ。昨夏に公式写真集を発売すると、1万5000部を売り上げた。過熱する人気といかに付き合っていくかも、課題の一つだ。
中島は「プレッシャーはあるだろうが」と前置きした上で「バドミントン界にとってはいいことだと思う。注目されることを力にすればいい」。トレーナーが不在の際、練習後にマッサージを買って出るのも、教え子の心身ををいたわろうという親心だろう。
祖国での五輪が4カ月後に迫った。「特別な思いはもちろんある。でもそれ以上に、育てた選手を一つでも多く、五輪で勝たせたいという気持ちが強い」。中国ペアが世界ランク上位を独占する女子ダブルス。一角を崩してのメダルを、3人で狙う。(細井伸彦)

