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【114の金物語(16)】1952年ヘルシンキ大会 レスリング フリー・バンタム級 石井庄八
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ベルリン大会から16年の時が経っていた。日本は第二次世界大戦から7年を経てようやく五輪復帰を認められ、12競技72選手をヘルシンキに送り込んだ。石井庄八は5月4日、育ててくれた祖母の命日に行われた代表決定戦に勝ち、フィンランドの地を踏んだ。
この大会には、それまで五輪を拒否していたソ連が初めて参加し、米国の40に次ぐ22個の金メダルを獲得している。石井も優勝をかけてソ連選手と対戦。一進一退の攻防だったが、終了間際に石井が浴びせた連続タックルが決め手となった。
五輪のために前年夏から禁煙、その年の除夜の鐘とともに禁酒。その後は刺激の強いコーヒー、からしなども断った。「すべてをレスリングに注いだ。心血を注いだ道に悔いを残すまい」。石井がこの大会で唯一の、そして戦後初の金メダルを獲得した日は、1年前にたばこを断った7月23日だった。