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【いざ北京】室伏広治 着実に“頂”を目指していく

2008.1.11 17:09
このニュースのトピックスいざ北京

 「若いころのように、がむしゃらに練習することはない。意味ある練習をしていくことが大切」。33歳になった室伏広治(ミズノ)は落ち着き払い、「五輪に合わせて毎月、目標をクリアしていけばいい」と北京を見据えている。

 五輪連覇がかかる。だが、燃えさかるような金メダルへの欲求は外面からは感じられない。「いまは練習のことしか考えていない」。足元を見つめ、着実に階段を上っていくつもりだ。

 昨年は中京大大学院での博士論文作成で練習に専念できない時期もあった。世界選手権(大阪)は6位。「いい練習ができれば結果は出る」。改めてその思いを強くしたのだろう。北京に向け、米ジョージア州を練習拠点とする方針で「細かい(練習)プランを立てていく」という。いままでにはなかったことだ。

 新たな試みはまだある。今年からジョージア大で投てきコーチを務めるドン・バビット氏の指導を受ける。「ここ2年間、技術を見てもらうコーチはいなかった。大きな試合になるほど、客観的に見てもらう人がいる方が競技がしやすい」。室伏はこう説明した。

 4年前のアテネ五輪では、1位選手のドーピング違反で表彰後に順位が繰り上がって金メダルを受けた。それでも「次は(表彰台で)日の丸を真ん中に掲げたいとは考えていない。ああいう形になったことで、自分への役割を感じたし、言えることもある」。

 国際オリンピック委員会(IOC)の選手委員に立候補したのもそうした思いと無縁ではないだろう。「いろんなことを乗り越えていくことに価値がある。いろんな挑戦をすることで競技にもプラスに持っていきたい」ととらえるのは、「重みのある選手になりたい」との思いからだ。

 世界のレベルは予想以上に向上している。世界選手権では7位までが80メートルを超えた。だが、「ライバルの記録とかはあまり考えない。自分の記録を伸ばしたい」と闘志はあくまで内に秘め、「まだ山の麓。頂上は見えない。4年前よりも高い頂だと思う」。北京まで約7カ月。道のりは険しくとも、着実に登っていくだけだ。 (金子昌世)

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