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一丸で危機乗り越え栄冠 高校ラグビー優勝の東福岡
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長い苦しみの後に歓喜の時が待っていた。過去3度挑戦し、乗り越えられなかった決勝の壁をついに突き破った。初の日本一。ノーサイドの笛とともに東福岡の選手たちは抱き合い、雄たけびをあげた。
鮮やかな個人技で2トライを奪った前半の優位な展開が一変した。5点リードの後半残り10分。花園で数々のドラマを作ってきた伏見工の猛烈な追い上げが始まった。自陣ゴール前にくぎ付けにされ、球を奪うことさえできない。大声援も相手を後押しする。
だが、「最後は気持ち」(フッカー茅島)。誰1人あきらめなかった。ここまで、どこか大人び、余裕があった東福岡の選手たちが捨て身になった。ラグビー選手の本能をむき出しに、がむしゃらに相手に突き刺さり、ゴールを守り抜いた。
「ラグビーを楽しむ」がモットーだ。個々の高い能力をベースに倒れずにパスをつなぎ、奔放にピッチを駆け回るスタイルはまさに華麗。それでも最後はやはり防御だった。谷崎監督は「耐えたというより唯一、攻めのタックルができた」とたたえる。技術だけでなく、精神的にも成長した姿がそこにあった。
大会直前、メンバーの広木淳さん(3年)を事故で亡くした。動揺を隠せず、「こいつらどうなってしまうのか」と谷崎監督を心配させたチームは、最大の危機も一丸となって乗り越えた。
ナンバー8山下昂主将は「3年間が凝縮された試合」と振り返る。積み重ねてきたすべてを出し尽くし、最高の笑顔がピッチに弾けた。(月僧正弥)




