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【SPORTS PLUS】ヤンキースの思わぬ「不吉なデータ」
ネットサーフィンしていたら、“不吉なデータ”を目にした。『ヤンキースが60年ぶりの不名誉。優勝できない!?』。ン? 開幕から10試合を消化した時点でチーム盗塁数が『0』だと…。1948年には開幕17試合目でやっと盗塁を成功させた。そのころは、「くたばれヤンキース」と揶揄(やゆ)されて1947、49〜53年にワールドチャンピオンになるなど最強時代だったが、48年だけ優勝を逃したという“不吉”…。重箱の隅をつつくような話だが、よくもまあ見つけ出したものだと、感心した。
このデータに発奮したのか、開幕13試合目にデーモンが2個、14試合目にカブレラが1個記録。不吉な48年までには至らなかったが…。データとしては生きている。
なぜ、わざわざ盗塁のことを記したかというと、ジラルディ新監督が2008年のテーマに『機動力野球』を掲げたからである。「走れない選手はいらない…」と。そこで宙に浮きかけたのがわが松井秀喜である。外野陣の昨年の盗塁数は、アブレイユ25、カブレラ13、デーモン27である。で、松井秀はわずか4…。オフにはだから、トレード候補にもなっていた。
ところが、開幕してみると機動力野球は消えた。しかも「8番・DH」でスタートした松井秀は、バットの力で打順を上げて最近は「5番・DH」が指定席である。15日のレイズ戦では5打数ノーヒットで4戦ぶりに無安打に終わったが、打率3割はキープ。欠くに欠けない戦力になっている。いい意味での緊張感が松井秀を覆っているのかもしれない。
ところでジラルディ監督にはトラウマがあるらしい。96〜99年までヤンキースで捕手としてプレーしていた。その時、伊良部秀輝と3年間、バッテリーを組んでいる。なぜか呼吸が合わずに、以来“日本人イメージ”が構築された、という説である。何が原因なのか定かでないが、両者に溝ができたようだ。ま、松井秀の人間性に触れればソレも氷解するに違いない。
それにしても、MLBには妙なデータを見つける名人がいるようだ。今年で140年目の歴史を迎えた重みだろうか…。(編集委員 清水満)