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アスレチックスの異色のGM 因縁の相手と5分でスタート
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東京ドームで行われた、米大リーグの今季開幕シリーズ、アスレチックス−レッドソックス戦。両チームは「セイバーメトリクス」と呼ばれるデーダ分析を活用してチームを強化してきた。単純化すれば打率、防御率といった伝統的な選手を評価する指標にとらわれず、打者なら出塁率や長打率、投手なら奪三振率や与四球率を重視するのが特徴。攻撃では、アウトにならない確率に重きを置き、犠打や盗塁は極力、排す作戦をとる。
この革命的手法で他球団が見向きもしなかった選手をドラフトやトレードで集め、予算に乏しいアスレチックスを強化したのが、ビリー・ビーン・ゼネラルマネジャー(GM)。豊富な資金力を誇るヤンキースの3分の1程度の総年俸で、2000年から4年連続でプレーオフに進み、新たなデータ野球を世に広めた。大器と期待されながらメジャー生活6年で選手は引退したが、現在は最も有能なGMの一人として評価される45歳だ。
「わたしが広めたというより、他球団の優秀なフロントが育ってきたということ。とくにレッドソックスはわれわれより頭がいいかもしれない」。冗談とも本気ともつかぬ口調だが、ビーン流を採用して古豪復活を果たしたレッドソックスへの皮肉にも聞こえる。
金持ち球団にもビーン流は広まった。選手を発掘しても、年俸が高くなれば抱えきれない不利もある。契約金に目がくらんでプロ入りした過去を悔い、「二度と金で人生を左右されたくない」と高年俸のレッドソックスGMを断った異色のGM。ハレン、スウィシャーと投打の中心をトレードで放出し、若手有望株を集めた出直しのシーズンは、因縁の相手と五分の星で幕をあけた。(佐藤正弘)

