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充実の安馬、8年目の歓喜のとき
このニュースのトピックス:大相撲
惜しくも優勝こそ逃したが、安馬は充実感を漂わせた。「精いっぱい相撲を取れただけでいい。大関を狙いにいった場所で13勝できてよかった。自分ができるすべてを出し切った」。異論を挟む余地のない成績で大関をつかんだ。
モンゴルで行われた相撲のセレクションに参加したのは、相撲取りになりたかったからではなかった。「日本に行ってみたかっただけだったよ」。師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)に才能を見込まれても、観光気分の抜けない来日だった。
「日本のイメージはコンピューター。ボタン一つでご飯が出てくるところだと思っていた」。初めて見る、海を越えてやってきた異国で待っていたのは、ちゃんこ番。失望から始まった土俵人生だったが、歓喜のときは8年後に待っていた。
安馬は家族の存在を支えにし、家族は安馬を信じ続けた。場内で見守った母、ミャグマルスレンさん(51)は「こういう日が来ると思っていました。息子を信じていましたから」と笑顔で話した。
「あの体でよくここまで来た」とほめた師匠は次の瞬間、「上を目指す大関になってほしい。明日からしこを踏むぐらいな感じでね」と注文もつけた。「おいしい酒を飲みたい」ともらした安馬。だがその分、汗も流さなければならない。(奥山次郎)
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