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綱取りは絶望的か 重圧に負けた琴欧洲
このニュースのトピックス:大相撲
安美錦に敗れて花道を引き揚げる琴欧洲の視線が定まらない。結果と内容を求められた綱取り場所だったが、初日にいきなりの惨敗。春場所までのもろい姿に逆戻り。今場所後の横綱昇進は絶望的になったといっていい。
「待っただと思った」と振り返る立ち合いで後手を踏み、安美錦のぶちかましからのもろ手突きをまともに受ける。なすすべなく押し出される醜態は優勝した先場所の雄姿とかけ離れ、「相手は手をついたのか」という報道陣への逆取材も見苦しいだけだった。
立ち合う前に勝敗は決していた。先に両こぶしをついて待ったが、琴欧洲にしては異例。師匠の佐渡ケ嶽親方(元関脇琴ノ若)が「あんなの教えていない。考えすぎだよ」と吐き捨てた通り、綱取りの雰囲気に飲まれてしまっていた。
綱取り場所での初日黒星のダメージは大きい。現行の1場所15日、年6場所制となった昭和33年以降、25人の横綱が生まれているが、初日黒星から綱をつかんだのはわずかに4人。スタートのつまずきを取り戻すのが困難なことを物語る。
「どう評価していいのか分からない」とあきれ気味だったのは、土俵下で見守った放駒審判部長(元大関魁傑)。今場所後の横綱昇進のためには、高いレベルでの連続優勝が最低条件。「今日は終わった。明日から気持ちを切り替えて頑張ります」と前を向いたものの、琴欧洲を取り巻く現実は限りなく厳しい。(奥山次郎)