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【114の金物語(95)】2000年シドニー大会 柔道・男子60キロ級 野村忠宏
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電光石火。野村忠宏は決勝で開始14秒、韓国選手相手に隅落としで一本勝ち。国民的ヒロイン、田村亮子の初めての金メダルを祝う日の丸が振られ、余韻がさめやらぬ中で、日本柔道では斎藤仁に続く2人目の五輪連覇を決めた。
ノーマークだった4年前とは一転し、「優勝確率90%以上」「金メダルに一番近い男」と呼ばれた。ただ、4年間は順風ではなかった。「五輪優勝がフロックと思われたくない」と臨んだ翌年の世界選手権で優勝し、目標を失った。1999年1月には左ひざを負傷し全治3カ月と診断され、世界選手権代表からも漏れた。五輪イヤーになって「代表を逃したら引退して指導者になろう」と決意、背水の陣で臨んだ4月の全日本体重別を制し、切符を手にした。
シドニーでは「頭で考えるより先に技が出た」という。初戦となった2回戦は一本背負い投げ、3回戦は肩車、4回戦は大外刈り、準決勝こそ優勢勝ちだったが決勝で隅落とし…。どん底からはい上がった25歳は、どんな技でも一本を取れる柔道家になっていた。
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