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分別なき処罰は安易、痛みあるしつけも必要 間垣親方ら処分
このニュースのトピックス:「時津風」事件
時津風部屋での新弟子に対する傷害致死事件を受け、角界での体罰に向けられる視線は厳しい。私生活でのしつけと陰湿ないじめ、けいこ場でのかわいがりと暴力的制裁は、根本的に異なるにもかかわらず、見極めは難しい。
私生活で許されない行為をしたため間垣親方に竹刀でたたかれた弟子は家族に「おれが悪いんだから怒られて当然」と報告。豊桜に付け人としての仕事の落ち度を指摘された若い衆も反省の色は濃く、母親は陸奥親方に「子供にも問題がある」と伝えたという。
夏場所で初優勝を飾った琴欧洲は入門後、先代の佐渡ケ嶽親方(元横綱琴桜)に鉄拳も辞さない指導を受けた。本人は当初「なぜだ」と反発したというが、「今となっては感謝している」と振り返っている。
雑誌「相撲」の4月号でも、先代のエピソードが紹介されている。力士をたたくのに竹刀が使われることに不満を訴えた剣道範士に謝罪した上で、「一番痛くなくて、けがをさせないで済む道具なんだけどなぁ」とつぶやく。範士は「この優しさに裏付けられたけいこの厳しさこそ本物。ああいう親方ばかりだと、悲惨な事件は起こりようもなかったでしょうに」と述べている。
北の湖理事長(元横綱北の湖)は「体罰を与えるなら破門を考えろ」と言及したこともある。監視の目は厳しくしなければならない。だが、分別なく処罰対象とするのは安易過ぎる。言葉で理解できない力士には痛みを伴ったしつけも必要だ。腫れ物にさわるようなしつけやけいこでは、力士の育成はできない。(奥山次郎)

