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【いざ北京】伊調千春、馨 両極…夢は一つ (2/2ページ)
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「すべてを真剣に受け止める千春。馨はすべてが楽観的」。姉妹を指導する中京女子大の栄和人監督は笑うしかない。
千春は今でも、行き詰まると「銀」を手に取る。「悔しさ、やる気がわいてくる」。底流にある悔恨、妹との約束をほごにした負い目。負の要素だけが、4年間の推進力だった。千春が抱える心の暗部を理解し、光を当てたのは馨。「自分のために戦ってみたら?」。そんな言葉を掛けたこともある。パンク寸前まで戦う理由をため込んだ姉の苦しみが、馨には痛いほど伝わっていた。
右足や左肩に古傷を抱えながら現役を続ける千春。国際合宿で外国人選手を軒並みなぎ倒す馨。北京に向けた2人の歩みは相変わらず対照的だが、千春に変化の兆しが見える。「北京で辞めようとも思ったけど、ロンドンもある。2人で走ってきたし、どちらが欠けてもだめ」。ひょっとしたら北京が夢の序章になるかも。正反対のこの姉妹、実は芯(しん)の部分で強く結ばれている。(森田景史)

