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時津海が時津風部屋を継承 「名門再建」道険し
力士への暴行により時津風親方(元小結双津竜)が解雇された時津風部屋は、時津海が年寄「時津風」を襲名し部屋を継承することで再出発する。新師匠に求められるのは、不祥事の再発防止を図りながらの健全な力士強化と部屋経営。部屋制度のもとではぐくんできたしきたりなどの見直しも迫られている。名門再建への道のりは険しい。
「こういう状態で元気を出すのは難しいが、九州場所も控えているので一生懸命に頑張りたい。みなさんのアドバイスを受けながら、部屋を盛り上げていく」。新師匠は急転直下の部屋継承に戸惑いをみせながらも、力強く誓った。
亡くなった斉藤俊さん=当時(17)、しこ名・時太山=は、親方や兄弟子に暴行を受けていた。師匠をサポートしていく部屋付きの錦島親方(元幕内蔵玉錦)は「斉藤さんのお父さんが『2度と繰り返してはならない』とおっしゃっていたことを肝に銘じていく」と決意を新たに。部屋の暴力根絶がまず求められる。
入門後約2カ月だった斉藤さんは、およそ30分のぶつかりげいこ中に倒れた。新師匠は「けいこを見ていなかったのでよく分からないが、力士に合わせた指導をしていく」と、再発防止策として体力に見合ったけいこを挙げた。しかし、力士強化に厳しいけいこは欠かせない。「時津風部屋のけいこ内容は間違っていないと思う」と部屋の伝統的なけいこを踏襲する考えを示した。
同部屋には枝川(元前頭蒼樹山)、錦島の2人の部屋付き親方のほか、幕内力士2人、十両1人、幕下4人、三段目7人(番付は秋場所終了現在)、呼び出し1人、床山1人が所属する。既婚者の新師匠は当面通いだが、のちのち部屋に移り住み、夫人もおかみさんとして力士の面倒にあたる。
親方が解雇されるという不祥事を起こした部屋への視線は厳しい。「力士は礼節、美徳を失うことなかれ」と説いた双葉山の教えを胸に、再スタートを切る。(奥山次郎)