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ハニカミ王子がジャンボ道場に日参したワケ (1/2ページ)
ずいぶんふっくらしている。「見た目の格好より、体重を増やさなきゃ…」。スリムな高校生は昨年の同時期より13キロも増えた。67キロから80キロ。「トレーニングで筋力をつけたし、締まるところは締まってますよ」。石川遼=東京・杉並学院高2年=である。胸板は厚くなった。胸筋に加え、両腕の上腕二頭筋もたくましくなった。自慢のドライバーの飛距離は、だから30ヤード以上伸びた。
来週17日からの男子国内ツアー第1戦「東建ホームメイトカップ」(三重・多度CC)は遼にとってプロ転向、国内デビュー戦である。そんな遼が、このオフに足しげく通ったのが千葉にあるジャンボ尾崎の道場だった。
うがった見方であるが“風よけ”なのか…。16歳、日本ゴルフ界の救世主的存在であるが、昨年までのアマ時代は所せんは、お客さん。周囲は蝶よ花よと扱ってくれる。しかし、生活を争う同じ土俵に上がると、“大人の嫌がらせ”もないともかぎらない。たとえばスイングに入ったとたん同組者のギャディバックがバタンと倒れる…。パティングの瞬間、その視界の中で“動く”。マナー違反ぎりぎりの仕打ちが過去、何度も新人君に浴びせられたものだ。
プロの洗礼とはいえ、これを乗り越える精神力も必要である。その点、ジャンボは一目も二目も置かれる“ドン”。仁義を切ることによて、プロの世界へすんなり溶け込める環境をつくったのか。遼の賢い流儀とみたが、そればかりではない。
「奴の目は純粋なんだよ」。人づてに聞いたジャンボの話は、遼にゴルフへの強欲さを見たという。「もともと、引き出しが一つなんです…」と遼が言ったことがある。例えば、寄せ。「クラブのフェースを開いて球を上げることしか…」という一つのパターンしかなかった。しかしプロなら状況において球を転がしたり、低く打ち出したり、スピンをかけたり、かけなかったり…。ジャンボは衰えたりとはいえ、この手の技術では業界随一である。昨年末、チャリティートーナメントでラウンドしたとき、さまざまなテクニックを見せられ、とりこになっていたのである。

