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トンネル抜けた巨人
このニュースのトピックス:セ・リーグ
小笠原がゆったりとした足取りでダイヤモンドを回る。わき上がる歓喜は、大熱狂へと変わった。開幕から低迷を続けた巨人の重量打線が、起死回生の一発攻勢。1999年6月19日以来となる3連発で、今季の初白星を呼び込んだ。
七回二死一、二塁。まずは33歳の誕生日を迎えた高橋由が、中日のエース川上から1点差に迫る3ランで反撃開始。さらに、不振の谷に代わって今季初先発の亀井が「勢いで打った」という同点弾で続く。とどめは開幕から打率1割台に苦しんできた小笠原。この日、2本目となる勝ち越しの2号ソロを右翼席へたたき込んだ。
6−5。わずか5球で試合をひっくり返した。開幕から続いた球団ワーストの連敗記録は「5」でストップ。原監督は「そうそう起きないことを起こして勝利をもぎとった」と興奮気味に振り返った。
しかし、気になるのは得点がすべて本塁打によるものだったことだ。強引に悪い流れを引き裂いたのは重量打線の真骨頂だが、足技や犠打などの小技が苦手な点に変わりはない。打線は水モノ。再び不振に陥る不安は消えない。
それでも、オープン戦から1カ月以上も続いた、4点以上を奪えないという“呪縛(じゅばく)”を解き放った。「これで地に足をつけて戦える」と強調した指揮官。長いトンネルを抜け出し、巨人の今季がようやく始まる。
(田中充)