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【勝っても負けてもタイガース】名トレーナーの陰に…
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3月5日のオープン戦阪神−広島戦で、総合特命コーチだった島野育夫さん(享年63歳)の追悼試合が行われた。始球式を務めた日本代表の星野監督は「まだまだ思いだしきれない思い出がある」と話していたが、このほどチーフトレーナーを退いた猿木忠男さんも親交の深かった一人だ。
約40年もチームに携わってきた名物トレーナー。今では想像しがたいが若い時には故障、ケガをした選手が何とか試合に出場できるようにと、責任と重圧からパニック寸前だったこともあるという。島野さんが声を掛けてきたのはそんなときだった。《できないことでできることもあるが、できることでもできないことはある》。「そのとき肩の荷がすっと下りた。本当にいろんなことを教えてもらいました」
厳しく諭されたことも。《アップ時からどんな小さなことでも選手の変化を見抜け》。前日の走りと少しでも違った部分はないか、投げ方に変化は…。選手も報告せず、トレーナーも気づかなければ、手遅れにつながることもある。微妙な変化に気づくことは非常に大事と教えられたそうだ。
「自分のことはすべて後回し。人の体ばかり心配していました」としみじみ振り返った猿木さん。名トレーナーの陰にも名参謀はいつもいた。
(嶋田知加子)