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ファン魅了した闘将 江藤慎一氏を悼む
このニュースのトピックス:パ・リーグ
「闘将」が逝った。プロ野球の中日、ロッテなどで活躍し、史上初めてセ、パ両リーグで首位打者になった江藤慎一氏が28日、亡くなった。
現役時代は、気持ちを前面に出し、全力プレーを忘れなかった。1959年、中日にテスト入団。日鉄二瀬では捕手の経験しかなかったが、中日では一塁のポジションが空いていたため「一塁もできます」と言って試合出場のチャンスを得た。こうして得た出場機会を気迫あふれるプレーでものにし、球界を代表する強打者に成長した。
巨人のON砲へ向けた闘争心は並ではなかった。中日在籍時に64、65年と2年連続で首位打者に輝いたが、2年とも打率2位は王貞治(現ソフトバンク監督)。もし江藤がいなければ、王は連続で三冠王を手にしていた。王の快挙を阻止したことを「野球人として最大の誇り」とうれしそうに話していた。
気迫あふれる姿で「闘将」と呼ばれた。その闘魂を表すエピソードがある。63年8月25日、中日球場での巨人戦。開始直前に降り出した雨の中で2本塁打を放つ活躍だったが、試合は6−6で六回コールドゲームで引き分けに終わった。審判団の判断に不満を示し左翼のポジションを20分以上も動かなかった。
「試合は成立しているし、本塁打も無駄にならないからいいじゃないか」とコーチに言われると、「勝たないと意味がないんだ」と烈火のごとく怒った。ファイターの真骨頂だった。