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【スポーツコラム】清水満のSPORTS+ 息の長い選手といえば…

2008.1.27 14:12
このニュースのトピックスウイークエンド「MSN産経ニュース」

 楽天・野村監督はボヤキが聞こえそう。「どうせワシは2番手や」って。現役時代、保持していた本塁打、打点の記録を巨人・王貞治(現ソフトバンク監督)に抜かれた。唯一、「生涯一捕手」と、現役にこだわった実働26年…。今季、横浜・工藤公康投手は1試合でも登板すれば、27年目のシーズンに入る。再び2番手になる野村監督がボヤきたくなるほどの“偉大な記録”なのである。

 平均4、5年と言われるプロ野球界の選手寿命。厳しい世界で常に第一線に存在する“工藤流儀”とは一体、どういうものなのか。以前、「1年でも長くやりたいっていう気持ちと自分への負荷だね…」と。根源は“マゾヒスト的な挑戦”であろう。

 恒例となった1カ月にも及ぶ米国・アリゾナでの自主トレを終え、休む間もなく沖縄入りした。44歳、メジャー284勝のランディ・ジョンソンと同級生。「ランディとは米国でのスポーツジムが一緒なんだ。けど、決定的な違いは、オレは走るけど彼はランニングをしない。彼は地肩も強いしウエイト・トレ派でしょ。オレは走る、とにかく走りまくる…」。昨年、沖縄・宜野湾キャンプでは連日2〜3時間走っていた。シーズン中でも登板の合間、走る姿を何度も見た。

 「走ることはすべての運動の基本。スタミナ作りも通じるし、正しい走りは体の芯の部分、“体幹”を目覚めさせるんです」。栄養を考えサプリメントや穀物摂取、筋力トレにも取り入れるが、基本は走る。それが工藤流儀である。近年はメジャー流の肉体は消耗品という思考がある。投手はブルペンや試合での投球数が制限され、それどころか練習量まで“減流ムード”になっているが、工藤は「抜いたらツケは必ずやってくる。鍛えなければ成長はない」と。その通りであろう。

 そう言えばイチローは「50歳で3割を打つにはいまどうすべきなのか…」と逆算して時を過ごすと聞いた。工藤にしろイチローにしろ、妥協は一切ない。そんな“極め”があるからこそ光っているのだろう。(編集委員)

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