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【断 二宮清純】連覇と最下位にビジョンの差

2007.10.5 04:09
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 北海道日本ハムファイターズが球団史上初の連覇を達成した。昨季限りでチームきってのスター新庄剛志がユニホームを脱ぎ、主砲の小笠原道大はFA権を行使して巨人へと去った。貴重な左のセットアッパー岡島秀樹はレッドソックスへ−−。相次ぐ主力の離脱を受け、開幕前の下馬評は「Bクラス転落も」。実際、出だしは悪かったが、接戦を確実にモノにする粘り強い野球で、あれよあれよという間に抜け出した。

 一方、パ・リーグの最下位は3年前に近鉄球団を吸収合併したオリックス・バファローズ。優勝した日本ハムとのゲーム差は17(4日現在)。数字だけを見れば日本ハムの総本塁打が73本であるのに対し、オリックス119本などいくつかの点で優勝チームを最下位チームが上回っている。にもかかわらず、これだけのゲーム差がついた理由は何か。

 私は球団のビジョンの差ではないかと考える。日本ハムが北海道移転を機に道民球団を目指したのに対し、オリックスはいまだに球団名に地域や都市名を入れようとしない。要するに「球団は企業の私物」と捉(とら)えているのだ。

 次々とスターが去っても、道民球団・日本ハムの観客動員力に陰りは見られない。一方、地域に軸足を置こうとしないオリックスは、どうしてもスター頼みになる。その典型的な例が清原和博に対する異様とも思える気の遣いようだ。左足の故障で、今季は1試合も出場していない。それでも解雇できないのは「ファン離れに拍車がかかる」との経営判断によるものなのか。球団がタニマチ的な発想を捨て、公共財としての在り方を模索しない限り、日本ハムとの差は埋まらないだろう。(スポーツジャーナリスト・二宮清純)

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