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エチゼンクラゲが過去最高の大発生 漁船転覆、漁業被害も (1/2ページ)

2009.11.3 21:14
このニュースのトピックス生物
巨大な体でゆらゆらと海中を漂い、漁網を破るなど漁業に甚大な被害をもたらすエチゼンクラゲ巨大な体でゆらゆらと海中を漂い、漁網を破るなど漁業に甚大な被害をもたらすエチゼンクラゲ

 漁業に深刻な影響を与えるエチゼンクラゲが今年は日本海だけではなく太平洋側でも大量に発生している。千葉県銚子沖では、網に大量にかかり漁船が転覆するという事故も起きた。さらに、東京湾ではミズクラゲも近年になく大発生している。海の富栄養化や汚染などが共通の理由として考えられるという。漁業などへの被害も懸念されており生態の解明が急務になっている。

 エチゼンクラゲは大きいものでは傘が2メートル、重さ200キロにも及ぶ。中国・黄海沿岸などで発生、海流に乗って日本沿岸に大量出現するようになったのは平成14年のことだ。

 17年には空前の大発生となり、漁業に大きな被害を与えた。昨年はほとんど現れなかったが、今年は6月末に対馬沖で確認、10月には太平洋側の静岡県沖でも確認された。独立行政法人水産総合研究センターは「日本海から太平洋側に現れるのが例年より1カ月は早い。大襲来となった17年を上回る規模になっている」と指摘する。

 広島大学の上真一教授(生物海洋学)は「エチゼンクラゲの幼生の分身である細胞の塊『ポドシスト』は、海底で何年も生きることができる。昨年はこれが休眠した状態だったが、今年は大量に幼生となって成長した」と語る。

 一方、東京湾ではミズクラゲ(15〜20センチ)も大量に発生している。東京海洋大学の石井晴人助教によると、今年は例年より約1カ月早い4月には出現、通常8月には観測されないが10月末になっても群れが観測されている。過去5年間でもっとも多かった17年規模の発生になりそうという。

 ミズクラゲの大群は昭和30年〜40年代から増え始めた。東京湾の護岸化がすすみ幼生が付着できる場所が増加したことや、エサを取るうえでライバルとなる魚が乱獲により減少したことなどが原因という。エチゼンクラゲも、経済成長を遂げている中国沖で大発生。やはり海の汚染が進んだことや魚の乱獲が大量発生の原因と考えられるという。

このニュースの写真

巨大な体でゆらゆらと海中を漂い、漁網を破るなど漁業に甚大な被害をもたらすエチゼンクラゲ
2003年に日本近海で異常発生したエチゼンクラゲ=福井県越前町沖
定置網の中でウマズラハギに食べられるエチゼンクラゲ
日本海沿岸で大量発生し漁業被害を引き起こしているエチゼンクラゲ(水産総合研究センター提供)

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