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【科学】不足懸念のインフルエンザワクチン 「細胞培養」に高まる期待 (1/3ページ)
このニュースのトピックス:感染症
■早期に大量生産が可能に
新型インフルエンザに対する感染予防が世界的な課題となるなかで、「細胞培養」というワクチン製造技術への注目度が高まっている。ニワトリの卵を使ってウイルスを増殖させる従来の「鶏卵培養」では、ワクチン量産までに半年はかかる難点がある。これに対し、卵を使わない細胞培養は、早く大量にワクチンを生産できる。(論説委員 木村良一)
≪時間かかる鶏卵培養≫
ワクチンを作るには、ウイルスを生きた細胞に感染させて増やさなければならない。これまでは、ヒナになる前の孵化(ふか)鶏卵(有精卵)を使う方法が一般的だった。卵殻に小さな穴を開け、殻の下の漿尿(しょうにょう)膜に注射針を刺してインフルエンザウイルスを注入。発育中の卵が感染すると、数日でウイルスが増殖する。
その後、卵は孵卵器から冷蔵庫に移され、しばらくしてからウイルスが増殖した卵の中の液体を吸い出す。遠心分離や濾過(ろか)を繰り返してこの液体から卵の成分を除去し、エーテルを加えてウイルスをバラバラにしたりして不活化処理を施す。その結果、ウイルス表面のヘマグルチニン(HA)と呼ばれるタンパク質を主成分とした不活化ワクチンができる。
卵1つから1回接種分のワクチンしかできないから100万人に1回ずつ接種するには100万個の卵が必要になる。しかし、孵化鶏卵の調達に時間がかかり、ワクチンは急には大量生産できない。
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