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植物の細胞増殖、葉緑体が制御 タバコの品種改良につながるか

2009.1.6 08:11

 植物の光合成を担う葉緑体が、細胞増殖や核DNAの複製を制御していることを千葉大大学院園芸学研究科の田中寛教授らが突き止めた。葉緑体などの細胞内小器官は核に従属的であるとされてきた定説を覆す成果で、真核生物の進化の仕組みを探る手掛かりになるという。米科学アカデミー紀要(電子版)に6日、掲載された。

 植物や動物などの真核生物の細胞内にある葉緑体やミトコンドリアは、10億年以上前に細胞内に入り込んだバクテリアの名残とされる。バクテリア遺伝子の大半は核に奪われ、エネルギーの生産工場として核に支配されていると考えられてきた。

 田中教授らは、原始的な藻類「シゾン」を使った実験で、葉緑体と核の関係を詳しく調べた。その結果、葉緑体のDNAが複製されない条件下では核DNAの複製も起こらず、葉緑体が核に対して積極的な役割を担っていることが判明。

 さらに、葉緑体で合成されるテトラピロール類という化合物の一種が、核DNAの複製を誘導するシグナル分子であることを発見した。

 高等植物のタバコも同様の仕組みで細胞増殖しており、品種改良による農業生産性の向上などに役立つ可能性があるという。

 田中教授は「葉緑体を持たない動物細胞などでは、ミトコンドリアが同じような働きを持っている可能性がある。真核細胞生物の進化の謎の解明につなげたい」と話している。

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