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産官学で切り開く科学の未来 LEDで省エネ漁、失明から回復… (1/4ページ)
このニュースのトピックス:科学
かつて「大学は企業の下請けではない」などとして研究者から抵抗が強かった「産学連携」。現在では新時代の科学を切り開くため、あるいは学生たちの好奇心を満たすため、両者の連携は欠かせないほど活発になった。最前線の現場を追った。
LED、省エネ漁法の救世主
発光ダイオード(LED)を利用したイカやサンマの省エネ漁法の実証研究が産官学の連携で進んでいる。当初は半信半疑だった漁船操業者らも、研究が進むに連れ、燃油削減効果を認め始めた。昨年は全国の漁船が一斉休漁するなど、原油高による燃料費高騰の問題は深刻。環境の視点からも省エネは重要で、研究を進める東京海洋大学の稲田博史准教授は「漁業の抱える深刻な問題解決につながる」と話している。
「あの変な光はなんだ」
2年前のサンマ漁期、1隻の漁船を見た周囲の漁船操業者たちは、首をひねった。この漁船こそが、白熱灯の代わりに、LED漁灯を装備した漁船「第1太喜丸」(長崎県雲仙市)。
白熱灯をこうこうと照らして魚を集める方法で漁をするサンマ漁船の中、この1隻だけは、周りより暗く青白い光を放っている。しかし、集まるサンマの量は、ほかの漁船と変わらないようだ。数え切れないサンマがその光に集まった。
稲田准教授は「ただ明るく照らすだけの漁灯から変わっていかなければならない」と話し、一緒に漁船に乗り込んでLEDの効果や水面下の魚の動きなどを研究している。
周囲をまんべんなく照らす従来の白熱灯やメタルハライド灯に比べ、LEDは角度を限定して水面方向だけに光を出すことができる。発光の波長も、魚やイカが生息する水中を通過しやすいため、無駄な光が少ない。従来の漁灯と比べると人間の目には暗く見えるが、消費電力は少なく、10分の1から5分の1ともいわれる。
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