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【竹内薫の科学・時事放談】科学応援団 研究への“溺愛”に熱も冷め (1/2ページ)
このニュースのトピックス:科学
科学ジャーナリズムの世界には2つのスタンスがある。科学応援団として科学者を「尊敬し手助けする」(respect and support)か、逆に、批判精神旺盛に「疑って報告する」(suspect and report)か。
私は基本的に前者のスタンスだが、それは私自身が大学院で物理学を専攻したため、科学者の「事情」を斟酌する癖が付いているからだと思う。10年ほど前、『科学の終焉(おわり)』という物議を醸した本を翻訳した。原著者のジョン・ホーガンは長年、有名科学誌のライターをしていた。しかし、あるとき彼は「豹変」した。それまでの「尊敬し手助けする」スタンスから、「疑って報告する」スタンスに切り替えたのである。
私はホーガンの本を翻訳した後も、彼が豹変した理由がわからずにいた。しかし、先週急にその理由がわかった気がした。
私はいつものように科学応援団として、ある科学者の研究を取材し、その原稿をまとめながら、ラジオや新聞のコラムで「こんな面白い研究をしている人がいる」という具合に意気揚々と「宣伝」していた。まるで大学や研究所の部外広報部である。
私のそういった「広報活動」は、それなりに効くようで、紹介した科学者の注目度は上がり、(一時的にせよ)著書が売れたり、他のメディアの取材につながったり、長い目で見れば研究費の獲得に貢献する場合だってある。
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