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【秋山仁のこんなところにも数学が!】(42)発想の転換で常識を覆す (1/2ページ)
このニュースのトピックス:科学
落語家、立川志の輔師匠がある高座の枕で“会いたい人”として挙げた一人は、エアコンの騒音を解消するためのアイデアを考えた某電気メーカーの事務職のAさんでした。ひと昔前、エアコンはモーターの騒音がひどく、何とかならないか、と技師たちは日夜思案に暮れていたそうです。「モーターをセラミック素材で覆ったら?」とか、「モーターの回転の仕方を工夫したら?」などなど。しかし、どれもこれといった決め手にはならず、絶望状態。暗い顔をした技師たちが集まる社員食堂に、Aさんがやってきて、「どうしたんだ? みんな元気ないじゃん」と声をかけました。
騒音対策に行き詰まっている旨を話すと、Aさんは「それなら、逆に音を出せばいいんじゃないか」と一言。「えーっ、お前は何を言ってるんだ?」という技師たちの声をさえぎり、Aさんは「だって、音っていうのは一般に波のような曲線(サインカーブ)で表されるんだろ。だから、騒音が表す波形とちょうど逆の波形を描く音を出すんだよ。そうしたら互いに打ち消し合って音が消えるんじゃないか」
「あっ、それだ!」。それまで技師たちは騒音自身を小さくしようとばかり必死になって考えていたが、“音を出して音を消す”というAさんの発想に端を発して、エアコンの騒音解消技術は開発されました。めでたし、めでたし。
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