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【ノーベル物理学賞】「動」の益川さん、「静」の小林さん 共同会見
ノーベル物理学賞に輝いた高エネルギー加速器研究機構名誉教授の小林誠さん(64)と京都大名誉教授の益川敏英さん(68)が10日、日本学術振興会(東京都千代田区)で、受賞決定後初めての共同会見を開いた。
前日に上京した益川さんは、受賞決定後の多忙さにもかかわらず、さっぱりとした表情。「南部陽一郎先生と一緒の受賞は飛び上がるほどうれしかった」と切り出すと、隣で腕組みをしながら聞いていた小林さんも大きくうなずいた。
受賞理由となった「小林・益川理論」については、「小林さんは、僕が作ったモデルをみんな壊してくれた。そのたびに“チクショー”と苦しみ、考え抜いた」と苦笑い。また、「ノーベル賞、ノーベル賞と関心が高まっているが、過去の成果。現在の教育や研究の結果が出るのは20年、30年後。われわれの受賞で万々歳だということでは困る」と辛口で指摘した。
益川さんの熱弁は20分以上続いた。
一方、小林さんは「もう何度も会見しているので、特に付け加えることはありません」。益川さんは「こういうふうに要領がいいんだよ」と小林さんを見やりながら笑った。それでも、小林さんは「(名古屋大学に)入ったとき、既に益川さんは活発な研究で、声が大きくて目立っていた。一緒に研究したいなと思った」と笑顔で振り返った。
小林さんの話は5分ほどで終わった。
2人は会見に先立ち、塩谷立文部科学相、野田聖子科学技術担当相と相次ぎ会談。席上、益川さんは、「試験制度が大学の先生を忙しくしている。その結果、マークシート方式に頼るが、生徒に考えさせないやり方は教育汚染だ」と持論を展開したという。
小林さんも、「大学の評価は難しいが、客観性を重んじるなどという形式的なやり方では、一面しかとらえられない」と、現在の研究者の環境に疑問をぶつけた。
また、益川さんは文科相に「人間は本来好奇心がいっぱい。それに応える教育システムを考えてほしい」と注文をつけた。



