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【特報 追う】教訓は生かされているか 宮城県沖地震30年 (1/3ページ)
死者28人、住宅損壊13万戸超の被害を出した宮城県沖地震から12日で丸30年を迎えた。政府の地震調査委員会の分析では、今後30年以内(平成49年末まで)に同地域で大地震が再発する確率は99%とされ、同県では建造物の耐震化、防災情報システムの整備などが急務となっている。あの日の教訓は生かされているのか−。現状を探った。(渡部一実、石崎慶一)
■ハード整備に遅れ■
前回の宮城県沖地震は、人口50万以上の大都市(旧仙台市)が初めて経験した都市型災害といわれ、被害の特徴は住宅密集地でのブロック塀、門柱などの倒壊だった。同市では住宅損壊9万 395戸、塀の倒壊は3万 891カ所に上り、市内の犠牲者16人のうち11人が塀の下敷きで死亡。この事態を受け昭和56年に建築基準法施行令が改正され、屋外構造物の耐震基準が厳格化された。
県が平成19年5月に策定した耐震改修促進計画によると、官公庁や病院、百貨店など県内の公共的施設計6623棟のうち、耐震化が確認されたのは4569棟。耐震化率は68.9%にとどまっている。一般家屋も約22万戸が耐震強度不足と指摘される。
東北工業大の大沼正昭准教授(耐震建築)は「公共施設は被災時に避難所となり、復旧の拠点でもある。『どの施設がないと困るか』を念頭に優先順位をつけて早急に耐震化すべきだ」と指摘する。