MSN Japanのニュースサイトへようこそ。ここはニュース記事全文ページです。

【特報 追う】岩手観光キャンペーン 「世界遺産・平泉」を期待

2008.4.25 03:11

 国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界遺産登録が期待される「平泉の文化遺産」。その是非を審査する世界遺産委員会開催まで3カ月を切ったが、岩手県は7月から「いわて・平泉観光キャンペーン」を県内外で展開する。登録を機に増加が期待される国内外の観光客を県内全域に周遊させるのが目的。その経済効果で、県政の重要課題の一つでもある県北・沿岸地区の活性化に結びつけようというねらいもある。(石川裕司)

 いわて・平泉キャンペーンは県やJR東日本、県市長会、県観光協会、県商工会議所連合会など行政、経済、観光団体の代表で組織する実行委員会の主催で、7月中旬から9月末まで約3カ月間実施する。参加団体には青森県の八戸市、秋田県の横手市も含まれており、誘客効果を県内だけでなく隣県にも浸透、波及させる考えだ。

 3月末に開かれた設立総会では、会長に達増拓也知事を選出。事業費として県が5000万円を拠出することを承認したほか、各種プロモーション活動に使用する宣伝ツールとしてキャンペーンコピー「幸せ出(い)ずる国、いわてへ。」や、岩手名物のわんこそばをキャラクターにした「わんこきょうだい」などを発表した。

 県は世界遺産登録日から1年間を「いわて平泉年」と位置づけ、各種事業を計画しているが、同キャンペーンはその先駆けとなる事業で、観光客誘致にはずみをつける重要な事業でもある。

 達増知事は「世界遺産登録は観光客誘致の最大のチャンス。官民が連携して岩手だけでなく北東北への誘客を図り、観光産業振興や地域活性化につなげたい」と期待している。

                 ■   ■

 ところで、キャンペーン実施で県はどれだけの増客を見込んでいるのだろうか。

 実行委員会事務局の県観光課によると、19年に世界遺産に登録された石見銀山遺跡(島根県)の観光客は18年の約40万人から71万人へと77.5%も急増した。

 しかし、菊池和憲課長は「石見銀山の場合、年間訪問客がもともと少なかったのに対し、観光地としてすでに有名な平泉は年間 200万人前後が訪れているので比較にならない」と指摘する。

 県が参考数字として挙げるのが、北東北3県がJRグループの協力を得て昨年7−9月に実施した「北東北デスティネーションキャンペーン」の入り込み客数。期間中、岩手には前年同期に比べ 3.8%、約50万人多い約1353万人の観光客が訪れている。

 これをもとに菊池課長は「世界遺産効果により、平泉周辺では前年より2〜3割の増客が期待できると思う。それをいかにして県全域や隣県に周遊させるかが実行委員会に課せられた役割でもある」と話す。

                 ■   ■

 心配されるのは、7月にカナダで開催される世界遺産委員会で本当に登録されるのかどうかだ。

 石見銀山遺跡では、現地を調査した国際記念物遺跡会議(イコモス)から登録延期の勧告が出され、遺産委員会の直前まで関係者をあわてさせた。しかし、県や平泉の文化遺産を抱える関係市町は「外務省、文化庁が登録に向けて活発に活動しており、本登録されるのは間違いない」と、当日を心待ちにしている。

 菊池課長は「万一、登録延期などになった場合でも予算がついているので、誘客キャンペーンそのものは実施する。7月中旬にオープニングイベントを予定しているので、5月からその準備にかかりたい」と、キャンペーン活動の本格化に備えている。

                   ◇

 ■いわて・平泉観光キャンペーン 「平泉の文化遺産」の世界遺産登録(7月10日ごろ)を機会に、岩手の豊かな観光資源を国内外に情報発信し、県内一円への観光客誘致拡大を図ることをねらいに7−9月の3カ月間、宣伝、誘客推進、受け入れ態勢整備の3事業を展開する。

 事業計画によると、6月に首都圏でプレイベントを実施するのを皮切りに、7月20日ごろにオープニングイベント、9月にファイナルイベントを実施する予定。PR面では、岩手の魅力を表現した各種宣伝ツールを作成したほか、6月にイベントガイドブックを30万部作成し、首都圏の旅行会社などに配布。ポスター、キャンペーンプロモーションDVDをJR主要駅や観光施設で掲示・放映する。

PR
PR

PR

イザ!SANSPO.COMZAKZAKFuji Sankei BusinessiSANKEI EXPRESS
Copyright 2008 The Sankei Shimbun & Sankei Digital
このページ上に表示されるニュースの見出しおよび記事内容、あるいはリンク先の記事内容は MSN およびマイクロソフトの見解を反映するものではありません。
掲載されている記事・写真などコンテンツの無断転載を禁じます。