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【特報 追う】進め!大湊海軍コロッケ

2008.7.16 02:58

 「海軍コロッケ」。初耳の人も多いかもしれないが、旧日本海軍にルーツを持つれっきとした海軍グルメの一つだ。明治時代に現在の青森県むつ市大湊の旧海軍部隊で誕生したのではないか、といわれている。その大湊で、一定の条件を満たしたコロッケを「大湊海軍コロッケ」と認定し、地域の新たな食ブランドとして確立しようという取り組みが動き出した。(福田徳行)

 海上自衛隊大湊地方総監部大湊海曹会(橋本圭治会長)作成の資料によると、海軍コロッケは旧海軍の料理本「海軍割烹術参考書」と「海軍四等主計兵厨業教科書」に記載されている。種類も豊富で、「フィッシュ」「ビーフ」「エッグ」「ポテート」「ミンチ」の5種類のレシピがある。

 一般的なコロッケと違って、揚げ油にヘット(牛脂)を使用するのが最大の特徴。ヘットを使うことで香ばしさが一段と増すのだという。形がまんじゅう型なのも面白い。

 平成15年11月の海自大湊地方隊創隊50周年記念行事で旧海軍レシピをもとに再現調理され、市民らに披露された。以後、同会が毎年「大湊海軍まつり」と「下北食の祭典」で提供、行列ができるほどの人気商品になっていた。だが、両イベント以外では販売されていなかった。

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 このコロッケに注目したのが、行政や商工団体、同会などで組織する下北グルメ活用検討会だ。

 同検討会事務局の県下北地域県民局地域支援室の沼山陽子主事は「下北のまちおこしの地域資源、旧海軍に縁のある活性化のツールとして、海軍コロッケに目をつけた」という。

 下北は、海と山に囲まれ、食の宝庫ではあるが、ほとんどが1次産品。全国に知られるような特産の加工品はない。

 「食・グルメ」に世間の関心が集まり、全国各地で“ご当地B級グルメ”が流行するなか、「旧海軍港にゆかりのある食」としてアピールできるコロッケは、十分魅力のある商品と考えた。

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 検討会はさっそく、大湊コロッケを地域ブランドに育てる事業に乗り出した。

 まず決めたのは、コロッケの名称とその定義。多くの人に親しんでもらうことができ、海軍コロッケと下北の魅力をわかりやすく発信するため、「大湊海軍コロッケ」と名付けた。

 そしてこの名称を名乗るためには、旧海軍レシピにあるように揚げ油にヘット(混合油でも可)を使うことと、下北地域の食材を使うことなどを条件とした。

 「地元の食材を使うことで、地産地消と消費拡大にも貢献するため」(沼山主事)だ。

 この「大湊海軍コロッケ」は、「定義」を満たせば、原則として誰でも認定を受けて、売り出すことができるようにする。検討会は認定委員会を立ち上げ、販売を希望する事業者からの申請受け付けを今月1日から始めた。9月には第1回審査会を開いて認定店を選び、シンボルマークとともに大々的にPRしていく予定だ。

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 地域ブランドに育て、まちおこしにつなげていくには、民間の力は欠かせない。

 同県民局地域支援室の神直文総括主幹は「この取り組みに共感し、理解してもらうだけでなく、いかに民間でビジネスチャンスにつなげていくかがこれからの課題。継続させていく基盤づくりが大事」と話す。

 沼山主事は「まずは下北の人に楽しんでもらい、より多くの人に食べてもらうことで、地域が元気になり活性化につなげていきたい。将来的には、B級グルメの全国の祭典“B−1グルメグランプリ”にエントリーし、旧海軍港グルメ交流会にも参加したい」と目を輝かせる。

 官民一体となって下北地域の新しい“食の顔”に位置付けようとしている「大湊海軍コロッケ」。全国にその名を轟かせる日が楽しみだ。

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 ■全国の主な海軍グルメ

 「よこすか海軍カレー」(神奈川県横須賀市)▽「くれ肉じゃが」(広島県呉市)▽「まいづる肉じゃが」(京都府舞鶴市)▽「佐世保バーガー、ビーフシチュー」(長崎県佐世保市)など。いずれも旧海軍や現海自が所在する都市が全国に情報発信し、まちおこしを図っている。この4市は毎年、持ち回りで交流会を行っており、青森県むつ市も「大湊海軍コロッケ」で参加を目指している。

 「大湊海軍コロッケ」の認定申請の問い合わせは下北地域県民局(http://www.pref.aomori.lg.jp/sh−kyoku/)

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