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【特報 追う】竿燈まつり新たな挑戦

2008.7.5 02:49

 東北3大祭の1つで、毎年 130万人が訪れる「秋田竿燈(かんとう)まつり」。今年も8月3日から6日まで、秋田市の竿燈大通りで開かれる。秋田中央道路開通後、初の開催となる今年は一部道路形態が変わったことから観覧席が約 850席減少。実行委員会(会長・佐竹敬久市長)では、少しでもまつりを盛り上げようと、昨年まで一律だった観覧席料を3ランクに分けるほか、妙技会で優勝した個人や団体に特製提灯を贈ることを決めるなど、あの手この手の知恵を絞っている。

(木村庄一)

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 JR秋田駅の東西を地下道で結ぶ中央道の山王出入り口は、竿燈大通りの西詰めにある山王十字路から東へ約 130メートルのところにある。中央道が工事中だった昨年は開口部を除いて、例年通り中央分離帯部分にひな壇など計1万1142席を設置してまつりを実施した。

 だが、昨年9月15日に中央道が開通。出入り口付近約30メートルは竿燈の転倒防止ワイヤーが設置できないため、今年は“空白地帯”となる。さらに、山王十字路までの約 100メートルも長椅子のみの設置となり、観覧席数は計1万 290席に。

 実行委では毎年、まつりにかかる費用を観覧席料、市の補助、寄付金などでまかなっており、観覧席数の減少で約 680万円の収益減だったが、「他の支出を抑えることで、昨年とほぼ同額でまつりを運営できる見通しとなった」と話す。

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 今年は新たな試みもいくつかある。その一つが、これまで一律2000円だった観覧席料を、見晴らしの良さによって増減させる差別化だ。

 昨年、山王出入り口のコンクリートで覆われた屋上部分(全長40メートル)にひな壇を設置したところ、「他の場所より高くて見晴らしがいい」と好評だったことから、この部分をS席として例年より 500円増の2500円に。その他のひな壇と長椅子最前列のA席は2000円、長椅子2列目以降のB席は 200円減の1800円に設定した。その結果、予約客らの反応も上々という。

 交通規制はどう変わるのか。今年は中央道内に入った車が全部地上に出るのを確認した上で、東口、中央街区、山王の各出入り口を封鎖。このあと、山王十字路付近などに長椅子を設置する。このため、東口は午後6時から、残りの出入り口と竿燈大通り周辺は例年より15分早い午後6時15分から午後9時半まで全面通行止めとする。

 竿燈そのものはどうか。実行委では昨年まで、竿燈の演技と演技の間の移動は1回だけだったが、今年はより多くの人に見てもらうために2回行う。また、竿燈の差し手らをたたえるとともに、観光客らにもっと楽しんでもらうため、昼間、千秋公園の中土橋で行われる妙技会で優勝した個人や団体にカップのほか、今年から新たに「団体優勝」「個人優勝」などと書かれた特製提灯を贈呈。「最終日の夜、竿燈にこれを付けてその“勇姿”を披露してもらう予定」(市商業観光課)という。

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 ところで、竿燈大通りのすぐ南側には東北有数の歓楽街・川反があるが、「最終日を除いて、川反へ繰り出す県外者は意外と少ない」(飲食店関係者)。これは、観光客らが竿燈を見た後、すぐに隣県の夏祭りや温泉地などへバスで移動てしまうためとされる。

 こうした現状に対して、「竿燈大通り沿いの空き地だけでなく、川反通りや赤れんが館通りなどでも露店が出店できれば、まつりももっと盛り上がり、人の流れも少しは変わるのでは」(地元商店主)との声も。だが、秋田中央署では「周辺道路は出番を待つ竿燈の待機場所。また、見物客の混雑がひどくなった場合の迂回路、事故などが起きた際の緊急車両の出入りや避難場所として確保しておく必要がある」と説明。このため露店の出店拡大は事実上不可能で、あとは実行委が斬新な企画などで観光客を引きつけるしかないようだ。

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【用語解説】竿燈まつり

 旭川にかかる2丁目橋から山王十字路までの片側3車線、全長約800メートルの竿燈大通りを全面通行止めにした上で、中央分離帯部分に設けられた観覧席の周りで、各町内ごとに分かれ、46個の提灯を吊した竿燈(高さ12メートル、重さ50キロ)を掌や腰などに乗せて、その技を見せる鑑賞型の祭り。

 「ねぶり流し」と呼ばれていた睡魔払いの七夕行事が起源とされ、昨年は37町内のほか、大学や企業、市などから計71団体が参加した。

 観覧席のうち8月3日分はすでに完売。残りは団体・個人合わせて計2054席(4日夕現在)となっている。問い合わせは竿燈観覧席予約センター(電) 018・ 866・9977。

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