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【春の褒章・秋田】黄綬褒章 金銀線細工師・進藤春雄さん(62)
■伝統の技に新風次々と
「思いがけない受章に本当に驚いている。今後も伝統工芸のさらなる普及に努めたい」
旧秋田県河辺町生まれ。中学卒業後、東京で金銀線細工師をしていた親戚(しんせき)の家に弟子入りし、5年半の修業を経て、昭和42年に秋田へ戻った。その後、宝石店でブローチやペンダントなどを作り、まもなく独立。以来、弟子も持たず、ひたすら金銀線細工を作り続けた。
「最初は知名度も低く、収入も不安定で、妻にはずいぶん助けてもらった」。その後、県展に入選したのを契機に、伝統の技に時代にマッチした高さ20センチ以上もある虫籠や香器などの造形美あふれる作品を次々と手掛け、日展、日本新工芸展にも入選。平成5年の皇太子さまご結婚の際は、進藤さん制作の香器「春の夢」が県から献上された。
8年に秋田金銀線細工が県の伝統的工芸品、秋田市無形文化財にそれぞれ指定されると、一気に知名度も上昇。現在は販路拡大のため全国各地に出向いているほか、後進の指導・育成にも取り組んでいる。
「県内の金銀線細工師は現在、私を含めわずか3人。このため、一人でも多くの後継者を育てたい」(木村庄一)