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【輝州の新星】くじらの博物館学芸員・中江環さん(28)

2009.1.6 02:48

 ■「子供に愛される博物館に」

 「子供たちが学校帰りに立ち寄ったり、地域のよりどころになれるような博物館を目指しています」

 古式捕鯨発祥の地として知られる太地町の町立くじらの博物館に昨年4月、正職員として採用された。

 骨格標本や化学薬品に浸した液浸標本など約1000点にも及ぶ資料の管理や整理を担当するが、施設が老朽化し厳しい環境にある。さらに貴重な資料のデータベースも不完全なままで、一からの整理作業が続く。

 イベントの企画も任され、力を入れているのが教育普及活動だという。「ここには標本などの資料だけでなく生きた鯨類たちもいて、子供たちに相乗的な学習が提供できるのが面白い」

 地元の太地小学校に資料を持ち込み、捕鯨の歴史やクジラについて説明し、クジラの生態を学びながら海や地球といったレベルで環境問題について考える教育にも取り組んでいる。

 熊野灘に面した温暖な気候風土や地元の人の温かいもてなしにどっぷりつかり、「京都に帰るとかえって疲れるんですよ」と、南紀の暮らしにも満足顔。春には開館40周年を迎えるため、「展示パネルを改めたり、展示物のリニューアルに取り組んだりしようと思っています。もっと子供たちの興味がわくようなイベントも企画したい」と目を輝かせた。(井上亨)

                  ◇

 昭和55年、京都市出身。愛媛大理学部卒、同大大学院を修了後、兵庫県立人と自然の博物館に勤務。平成20年4月から太地町立くじらの博物館職員。大学時代は動物の行動生態学が専門でハゼの一種、ヨシノボリのオスがメスを選ぶ繁殖行動(配偶者選択)について研究。人と自然の博物館では、オオサンショウウオが川を遡(そ)上(じよう)するときにどのくらいの高さまで登れるかや、ホタルはどこまで飛べるか、などを調査していた。

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