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【平成21年 輝州の新星】(2)地元食材を知ってもらいたい  

2009.1.4 02:02

 「加工食品を一切使っていないのが自慢です」

 宿泊型の農業体験施設「秋津野ガルテン」(田辺市上秋津)内の農家レストラン「みかん畑」でチーフシェフを務め、ほぼ2カ月。目玉商品のランチを食べに訪れるのは、近所の住民から観光客、そして農業体験のツアー参加者と多い日には100人を超える。その舌を満足させる地元の主婦25人のまとめ役だ。

 「不安いっぱいで始めたんです。お客さんが本当に来てくれるのかなと」。食材は基本的に地元で獲れた農産物。「プロの味付けが分からなかったから」と田舎の家庭の味に決めたが、料理人は素人の主婦ばかりだった。

                   ◇

 ■秋津野ガルテンの主婦シェフ・黒田敏子さん(63)

 「休日の昼などピーク時で80人ほど来るかなと考えていたんですが、そのピークがずっと続いて…。洗い場にも応援(の主婦)に来てもらったほど。予想以上の人出です」

 バイキング形式で900円という設定も好評だったが、施設の運営会社副社長、玉井常貴さんは「手作り感があることに加え、どれほど手の込んだことをしているかが女性客にはわかるようです」と目を細める。

 半年以上かけて考え抜き、昨年10月から特訓したメニューは「大根と厚揚げの煮物」「豆腐のハンバーグ」「ピーマンとかつお節のいため物」など、季節ごとに20種類以上。

 「最近は『今日は寒いから、おでんにしようか』なんて、即興で料理を加える余裕も出てきました。これからもプロの味ではなく、手作りを大切にしたいですね」(岡田敏彦)

                  ◇

【プロフィル】昭和20年、みなべ町堺の梅農家の長女に生まれる。地元の南部高校を卒業後、中学校の家庭科教師を目指し、京都女子短期大学食物学科に進学。卒業後、醤油樽(しょうゆたる)が並ぶ醸造元へ嫁ぎ、経営も切り盛りしてきた。レストランには地元婦人会のリーダーの1人として3年前に参画を打診され、仲間の主婦たちと大分県や宮城県など日本各地の施設を視察し、計画を練ってきた。醸造元の経営は長男に任せ、夫と2人暮らし。

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