ニュース:地方 RSS feed
特定健診受診券「家族個別郵送は無駄」、和歌山市が送付方法見直しへ
メタボリックシンドロームなどの予防のため、今年度から始まった特定健康診査で、和歌山市が国民健康保険に加入する対象者個別に受診券を送付したため、複数の対象者がいる世帯で、同じ封書が人数分送られる事態になり、市民から「郵送代が無駄だ」との批判が出ていることがわかった。市はこうした声を受けて、来年度から受診券の送付方法を見直すという。
同市は県国民健康保険団体連合会に委託し、5月の連休明け以降、対象者約8万人に、受診券と特定健診の説明書を入れた封書を送付した。その後、市民から「同じ内容の封書がいくつも届くが、送料が無駄ではないか」との指摘があった。
市国民健康保険課によると、受診券1通を郵送するのに郵送費80円のほかに封入費用10円がかかり、総額は約720万円になる。同課は「少しでも無駄を省くために来年度の送付から見直したい」と話している。同市は現在、国民健康保険事業特別会計で約70億円の累積赤字を抱えている。
夫婦で受診券を受け取った同市内の60代の男性は「選挙の投票所入場券が家族分一緒に送れるのだから、同じようにできるはず。こんな無駄は許せない」と憤る。
一方、橋本市も和歌山市と同様の方法で約1万4000人に受診券を送ったが、送付方法の見直しはしないという。橋本市の担当課は「受診率を上げるためには、個々の手元に受診券を届ける必要がある」と、個別送付を変えない理由を説明する。同市が受診率を気にする背景には、特定健診の受診率が国の指針に基づいた目標値に達しない場合、後期高齢者医療制度(長寿医療制度)に各自治体が支出する支援金の額が10%増やされることがあるという。
県国民健康保険団体連合会は「国からも受診率を上げる施策を取れといわれており、対象者にインパクトを与える個別郵送は有効だと思う。郵送費を抑えても、目標に達しなければそれ以上に支出しなくてはならなくなる」と話している。