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刑事弁護態勢の確立へ 山本彰宏弁護士 法テラス和歌山 

2007.12.16 02:39

 法的トラブルを解決するための情報提供などを行う「法テラス和歌山」(日本司法支援センター和歌山地方事務所)内に、法テラス和歌山法律事務所が開設された。東京弁護士会に所属していた山本彰宏弁護士(26)がスタッフ弁護士として着任した。任期は3年。刑事事件で起訴される前の段階から弁護を担当する活動などを行っていくといい、「少年事件をはじめ、いろいろな刑事事件を担当してきた。これまでの経験を和歌山で生かしたい」と抱負を語った。

 これまで殺人や強盗致傷などの重大事件に限られていた起訴前の国選弁護の対象となる事件が、平成21年度から窃盗や傷害事件などにも拡大されることを受け、スタッフ弁護士を置くことで法的サービスの充実を図ることが目的。国選弁護事件のほか、弁護士費用を工面できない人の法的相談にも対応するなど、民事法律扶助事件にも携わる。

 数々の法律関連の書籍や資料にまじって、事務所の書棚には少年向けの漫画が並ぶ。「接見で少年との会話の中で名前が出てきた漫画は手に取って読んでみたくなるんです。ついつい引き込まれてしまう作品もあります」。少年がどのような感性や考え方を持っているのか、漫画の内容から理解する意味合いもあるのだという。

 群馬県出身。中学時代には、オウム真理教事件や神戸児童連続殺傷事件など、社会の注目を集める事件が相次ぎ、事件の経過や裁判報道に接する中で法曹界への関心が芽生えた。大学進学時に法学部を選択した。16年10月に司法試験に合格、2年間の司法修習生としての生活を経て、18年10月に弁護士としての活動をスタートさせた。

 初めての仕事場は、東京都足立区の北千住パブリック法律事務所。約50件の刑事事件の弁護に携わった。ある少年事件で拘留の延長を決定した裁判所に対し、不服申し立てを行って認められ、保釈された少年を出迎えにいったことがあった。「そのときは本当にうれしかったし、自分の仕事にやりがいを感じた。覆ることが少ないとされる裁判所の決定に対しても、納得ができなければ強い姿勢で臨むことが必要だということを学んだ」と振り返る。

 弁護士としての活動歴はまだ短いが、同期の弁護士より刑事弁護の経験を積んでいるという自負がある。

 和歌山では弁護士の数が不足し、司法過疎と呼ばれる地域もある。裁判員制度の導入を控え、裁判員裁判に対応できる人材を増やすことも今後の課題のひとつだ。

 「スタッフ弁護士の配置は、そのための第一歩。これからの自分の活動で、刑事弁護の態勢を確立させる道を開いていきたいと思っています」と意気込みを述べた。

 山本弁護士の決意に対して、法テラス和歌山の吉澤義則所長は「国選弁護事件だけでなく、裁判員裁判など新たな司法制度にも対応できるような人材になっていただきたい」と期待している。

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