[PR]
ニュース:地方 RSS feed
塚乞手古墳から木製埴輪出土 滋賀
滋賀県彦根市肥田町の塚乞手古墳(6世紀前半)から鳥形と笠形の木製埴輪(はにわ)が見つかり、県文化財保護協会が発表した。木製埴輪は奈良県を中心に全国で30基余りの古墳から出土しており、県内での出土は9基目。鳥形埴輪は状態が良好で、同協会は「見た目で原型が分かるのは県内で初めて」としている。
塚乞手古墳は地表に痕跡が残っておらず、弥生時代から江戸時代にかけての遺物や遺構が見つかっている肥田城遺跡の発掘調査で平成19年度に発見された。規模や種類は不明。
今回の調査では、土製の円筒埴輪とともに、長さ59センチの木製の鳥形埴輪1点と、直径27センチの笠形埴輪1点が出土した。鳥形埴輪の胴部の上部には翼を装着するためのくぼみがあり、飛翔する鳥をかたどったと推定できる。胴部の中心には支柱を通すための方形の穴があり、その支柱ではないかとみられる木製の棒も見つかっている。
木製埴輪は、5世紀前半ごろの大王墓造営時に考案され、大和から近江に伝播(でんぱ)したと考えられている。県内の過去8例は、湖南地域の古墳7基と米原市の1基から出土しており、湖東地域はこれまで空白だった。
これまで出土した木製埴輪に使われている木材は、2例(愛知県・能田旭古墳のヒノキ、福岡県・釜塚古墳のクリ)を除いて、古墳の木棺などで用いられるコウヤマキばかり。ところが、今回の2点はスギでできていた。同協会の内田保之技師は「コウヤマキを用いるという特性が、伝播の過程で変容したことがうかがえる」と話している。
今回出土した遺物は8月24日、安土町の県立安土城考古博物館で開かれる「あの遺跡は今!Part7−埋蔵文化財整理調査成果中間報告会」のなかで展示、解説される。問い合わせは同協会調査整理課((電)0748・46・4861)。
[PR]
[PR]