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大津の乳児投げ落とし 逮捕の母親「子供預かって」と市に相談

2007.10.23 03:58

 大津市本堅田のマンションで21日、生後10カ月の大谷仁一ちゃんが投げ落とされ意識不明の重体になっている事件で、殺人未遂容疑で逮捕された母親の薫容疑者(32)が、9月中旬に「子供を預かってほしい」と同市の窓口に相談していたことが22日、わかった。

 同市によると、薫容疑者が市の堅田すこやか相談所に「育児の相談をしたい」という連絡をしてきたため、2月22日に市の保健師が自宅を訪問。育児アドバイスをしたという。

 薫容疑者は9月12日にも、「子供がアトピーで食事制限されている」「母乳ばかりでミルクにかえられない」と担当者に相談。同13日と19日には「子供を預かってほしい」という相談が市の子ども家庭相談室にあった。市は、一時保護のため保育所に仁一ちゃんを入所させるよう手続きをとり、仁一ちゃんの来月からの入所が決定していた。

 市の担当者は「(薫容疑者から)相談を受けた時点でこうなるとは思っていなかった。9月の時点で家庭訪問ができていれば」と話している。

 一方、先月中旬からこの事態を把握していた県中央子ども家庭相談センターの前川承包(よしかね)次長は、一度は行政に頼った母子を結果的に救えなかったことについて「非常に残念」と振り返る。

 子育てに専念しているが、周りに相談できる人のいない母親はストレスがたまるケースが多く、特に新興住宅地ではその傾向が高いという。

 同センターでは行政としての救援策として、障害児者をもつ親・家族を一定の期間、その介護から解放して悩みの解消に努める、いわゆる「レスパイトサービス」を導入できないか検討中。「保護者にほっと一息ついてもらえるだけでも事態は好転する」と期待を寄せるが、まだ導入のめどは立っていないという。

                   ◇

 薫容疑者は大津北署の調べに対し、「育児に疲れた。精神的に不安定になった」と供述。仁一ちゃんに日常的な虐待のあとはみられないことから、同署では、薫容疑者が発作的に犯行に及んだ可能性もあるとみて慎重に調べを進めている。

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