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「天平ロマン」に人の波 新薬師寺の巨大遺構
新薬師寺金堂の基壇とみられる巨大な建物遺構が確認された奈良教育大(奈良市高畑町)で25日、現地説明会が行われた。1キロほど離れた奈良国立博物館(同市登大路町)ではこの日、秋の人気イベント「正倉院展」(同博物館主催)が開幕。一帯は全国から集まった考古学や美術ファンらでにぎわい、1200年以上前の「天平ロマン」に思いをはせた。
現地説明会は午前と午後の2回行われ、計約2300人が参加。東大寺大仏殿にも匹敵するとみられる金堂基壇は、東西約54メートル、南北約27メートルと推定。遺構の中には、特設の見学ルートが設けられ、参加者が立ち止まっては発掘跡をのぞき込んでいた。
新薬師寺金堂は光明皇后が夫の聖武天皇の病気平癒を祈って建立したとされる。参加者の中には、光明皇后の熱い願いに思いをはせる人も。奈良市西大寺の主婦、大神艶子さん(73)は「夫の病気を何とかしたいと必死で、大きいほど御利益があると考え建てたのでしょう」。大阪府東大阪市の行政書士、池田清さん(55)は「皇后は強い妻のイメージ。だからこそ、聖武天皇の病気をこれほどに心配したのでは」と話していた。
正倉院の宝物を展示する「正倉院展」は今年で60回目。今回は、シルクロードを通じてもたらされたというガラス製の碗(わん)「白瑠璃碗(はくるりのわん)」など、初公開の19点を含む69点が展示されている。
作製当時の輝きを今も保つ白瑠璃碗を見に来たといいう、東京都の会社員、中川厚子さん(55)は「カットがモダンで、現代の人々が見てもとても美しいと思う。傷まず保存されていることがすごい」と話していた。
同展は11月10日までの午前9時〜午後6時(金、土、日曜日、祝日は同7時)。有料で、問い合わせは同博物館((電)0742・22・7771)。