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戦国武士・島左近のラジオドラマ制作 東京の奈良県施設で来月放送

2008.5.22 02:08

 石田三成に仕えた戦国時代の猛者で、奈良県平群町域の出身とも伝わる島左近(清興)の生涯を描いた連続ラジオドラマ「島左近−大和の風」の制作を、県西部の月刊タウン誌「うぶすな」編集長の長田朱美さん(57)が手掛け、6月から県代官山iスタジオ(東京都渋谷区)などで放送される。オーディションで集まった声優は全員ボランティアで、長田さんの自宅でもある同町内の旧家をスタジオ代わりに収録を続けている。長田さんは「左近の存在とともに、地元の歴史や文化も楽しんでもらえれば」と話している。

 島左近は戦国武将・筒井順慶の重臣として仕え、別の重臣とともに「筒井の右近左近」と並び称された勇士。後に石田三成に破格の待遇で迎えられ、三成の片腕的存在として活躍した。関ケ原の戦いでは、手負いの身ながら勇敢に東軍に立ち向かって討ち死にしたとも伝えられ、鬼気迫る奮闘ぶりは、東軍武将をも恐れさせたといわれている。

 長田さんは、うぶすな編集の傍ら、平成18年には、西和地区の住民らが資金を出し合った自主映画「あかりの里」の制作にも携わった。

 島左近のラジオドラマ制作は昨年、うぶすなの創刊5周年記念イベントを模索していて思い立った。長田さんは、以前から「奈良では古代史に比べて中世や近世の歴史があまりにも知られていない」という思いを持っており、中でも平群ゆかりの島左近にスポットライトを当て、自分たちで発信しようと決意した。

 声優は昨年10月にオーディションを実施。県内や京都、大阪などから参加した、高校生から70代までの約40人を選んだ。劇団員もいるが、すべて手弁当で集まっているという。

 収録は月2回、夜間に行ってきた。最初は公民館を利用していたが、午後10時になると閉まってしまうため、熱が入って時間が延びることも考慮して、長田さんの自宅に場所を移した。

 慣れないラジオドラマに、メンバーは最初は戸惑いぎみだったが、長田さんは「みんなが一つの目的に向かってやる中で、だんだん上手になってきた」と振り返る。島左近役の高校3年、川崎美紗子さん(17)=大阪市住吉区=は「声だけで男性の役を演じるのは難しいし、緊張するけれど、みんなとも仲良くなれて、楽しく収録しています。放送がとても楽しみ」と笑顔をみせる。

 放送は6月、代官山iスタジオのほか、知人のつてで、インドネシアの日本人向けラジオ番組でも流されることが決定。10月には県内でも放送される予定という。長田さんは「大勢の方に楽しんでもらえれば」と話している。

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