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府立大学、府立総合資料館が京都町奉行所の資料公開
■「町代日記」などを活動記録活字化
府立大学と府立総合資料館は、江戸時代の京都町奉行所の活動を記録した「町代(ちょうだい)日記」などの関係資料5点の活字化を終え、うち町代日記1点を含む3点について、30日から同資料館で公開を始めた。町代は町の有力者らが町奉行組織の中で務めた末端の役職。日記には「家出人」「遺失物」「火事」などの出来事が細かく記されており、当時の庶民の暮らしぶりを伝える一級の資料という。
京都町奉行所は、京都の行政などを取り仕切った幕府の機関で、二条城(京都市中京区)のそばに置かれていたという。町代日記は「古久保家文書」とも呼ばれ、同資料館で計37点保管されている。府立大などは平成14年からこの日記を含めた京都町奉行所関係の資料(計約300点)の調査・研究を進めている。
その結果、日記には庶民の暮らしにかかわる出来事が日付や場所を付けて細かく記されていることが判明。奉公人や借家人、若者らの家出の記録が多くみられ、元文4(1739)年1月には月34人の家出人がいたことがわかった。伊勢参りや西国巡礼などのために勝手に家を出て、しばらくして戻ってきたという。
落とし物の記録もみられ、現場にそのままにしていたが、落とし主が現れないので奉行所で預かったという記録もあるという。
府立大などは活字化を進め、町代日記2点や、町代より上級職の与力(よりき)の勤務態度などを記した「仲ケ間(なかま)月番帳抜書」など計5点が完成。現在、別の町代日記2点の活字化作業も進めている。
府立大の水本邦彦教授(日本近世史)は「江戸時代は身分制度の中で移動も難しいと考えられていたが、社会が流動化している姿がみえてくる。日記は、当時の社会構造などを研究する重要な資料」としている。