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熱気球冒険家・神田さんのゴンドラを展示へ 植村冒険館
平成16年1月、埼玉県の冒険家、神田道夫さん=当時(54)=ら2人が熱気球で太平洋横断中に洋上に着水して救助されたものの、そのまま漂流を続けたゴンドラが、昨年8月に鹿児島県・トカラ列島で見つかり、「植村直己冒険館」(兵庫県豊岡市)に寄贈されて今秋から公開展示されることになった。同館は「ゴンドラが日本にたどり着くまでの約4年半の漂流の軌跡は、神田さんの冒険の軌跡だ」としている。
公務員だった神田さんは熱気球に魅了され、12年10月に単独で、パキスタン東部のナンガパルバット峰(標高8125メートル)越えに成功。当時熱気球による8000メートル級の山越えは日本人で初、世界でも2例目の快挙で、「植村直己冒険賞」を受賞した。
16年1月の太平洋横断は日本人としては初挑戦で、パートナーと2人で自作の熱気球「天の川2号」に乗り込んでのチャレンジだったが失敗。神田さんは昨年1月に単独で再挑戦し、アリューシャン列島沖で消息を絶った。
初挑戦に使ったゴンドラは、ビルで使う給水タンク(強化プラスチック製、高さ、直径約2メートル)を改造。神田さんらは日本から約1600キロの沖合に着水し、近くを航行したコンテナ船に無事救助されたが、ゴンドラはそのまま漂流を続け、昨年8月にトカラ列島悪石島の狭い入り江に漂着しているのが見つかった。
神田さんの家族らを通じて日本気球連盟から収蔵の依頼を受けた冒険館は昨年9月、鹿児島まで出向いてゴンドラを引き取った。着水時の衝撃で一部が割れていたが、ほぼ原形をとどめ、長い漂流を物語るように内部にはフジツボが付着していたという。
吉谷義奉館長は「このゴンドラは消息を絶った神田さんの熱気球の冒険とロマンの軌跡。冒険館で神田さんのチャレンジ精神を大勢の人に伝えたい」と話している。


