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食道がん再発の原因「悪玉」タンパク質、兵庫医科大が特定 英誌に掲載
食道がんの再発に強い影響を及ぼすタンパク質を、兵庫医科大(西宮市)の外科学講座研究チームが特定したことが分かった。細胞内の伝達系物質を活性化させるタンパク質「Gli−1」で、がんを増殖・転移させる「悪玉」の役割を果たしているといい、このタンパク質を制御することで、再発防止につながる可能性があるという。英医学誌「ブリティッシュ・ジャーナル・オブ・キャンサー」電子版(13日付)に掲載された。
食道がんは喫煙・飲酒する男性に多く、早期なら抗がん剤や放射線で治療するが、多くは外科手術が必要となる。しかし再発の可能性が高いとされ、がん細胞の転移・増殖を制御する仕組みもほとんど分かっていなかった。
研究チームは、細胞の分化、増殖などにかかわる情報伝達系物質「ヘッジホッグ」を活性させるのに不可欠なGli−1の働きに着目。化学放射線治療を行った計69人分の食道がんを調べたところ、Gli−1が現れた患者のほぼ全員が1年以内に再発、死亡したことが分かり、がん発症の際の「悪玉」の役割を果たす「がん幹細胞」であることを突き止めた。
白血病や乳がんでも、同様のがん幹細胞が特定されており、皮膚がんでは、がん幹細胞を死滅させる薬の治験がすでに始まっているという。研究チームの吉川麗月・学内講師は「Gli−1の働きを抑制する物質をがん細胞だけに運ぶ治療法を開発できれば、食道がん克服に大きく役立つはず」と期待を寄せている。
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